10月8日 / 食彩探訪 / 里芋と蓮根の揚げ出し 生姜あん御膳

湯気の立つ生姜あんの中に、淡い揚げ色をまとった里芋と蓮根。まず里芋へ箸を入れると、表面の薄い皮膜の向こうから、ねっとりとした柔らかさが現れる。

一方の蓮根は、噛めばしゃくりと小気味よい。同じ根菜でも、この食感の違いが実に楽しい。

そこへ熱い生姜あんがじわりと染みる。昆布だしの穏やかな旨みに生姜の香りが立ち、揚げ物でありながら後味は重くない。秋の根菜を、食感と温度の両方で味わう一鉢だ。

次回予告――
「鯖と生姜の薄口炊き込みご飯御膳」。
根菜の揚げ香から、鯖の脂と旨みを炊きたての米へ吸わせた秋のご飯へ。

田嶋達郎

呪文

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