「マホ、ちょっといい? 色々と突っ込みが追いつかないんだけど」

一面に白い花が咲き誇る野原の中、ピンクの髪を風になびかせ、もこもこのセーターを着たマホに、友人のリツが呆れた声をあげた。

「何が? 今日の私、最先端の完璧なコーディネートだよ?」

マホは白いフリル付きの日傘をくるくる回して、いたずらっぽく笑う。

「どこが! 首元はマフラーと厚手のセーターで冬真っ盛りなのに、なんで下は生足ミニスカートなの? 寒いの温かいのどっち?」

「これはね、上半身を温めておけば、下半身の寒さはノーカウントになるっていう、私独自の最先端オシャレ理論に基づいているの!」

「絶対嘘でしょ。足がガクガク震えてるじゃない。それに、こんなに晴れてるのになんでレースの日傘なんかさしてるの?」

「フフン、太陽が沈む瞬間こそ紫外線が油断できないんだから」

「でも見て、空の上の方はもう星が瞬いてるよ。もはや夜じゃない?」

「あ、本当だ! じゃあこれは星よけの傘!」

「星よけって何よ、星が降ってきても突き抜けるでしょ」

マホのめちゃくちゃな屁理屈に、リツはため息をついた。

「まぁ、マホが楽しそうだからいいんだけどさ」

「リツも傘に入る? 星よけ効果、抜群だよ! 流れ星が落ちてきても、このレースで優しくキャッチできちゃうからね!」

二人の笑い声が、夕暮れの静かな花畑に響き渡った。

呪文

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