花が咲き乱れる小道で、レイナは自慢の浴衣姿を披露していた。

「ねえ、ミヤ、どうかな? この色合い、似合ってる?」

カメラを構えたミヤは、呆れたようにため息をつく。

「似合ってるけど、ポーズがちょっと古くない? まるで昭和のアイドルよ」

「えー、これぞ王道でしょ! 紫や青の花びらに負けないくらい、キメてるつもりなんだけど」

レイナはくるりと回ると、裾を翻した。日差しが強くなり、木漏れ日が彼女の髪を美しく染め上げている。背景の花々と彼女の服装は完璧な調和を見せていた。

「じゃあ次は、もっと自然に。ほら、そこの花に興味津々な感じで!」

「了解! 自然体だね……これならどう?」

レイナは急にキリッとした表情で花を指差した。

「それ、ドラマの悪役がやるポーズだよ!」

二人の笑い声が、初夏の空気の中に溶けていく。

「もう、ミヤったら! 次こそは完璧な一枚を撮ってみせるから覚悟してよね!」

「はいはい、期待してるわよ、お嬢様」

カメラ越しの彼女たちは、今日も愉快な一日を過ごすのだった。

呪文

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