「お疲れ様」と、私はバイト仲間の彼女に声をかけた。

水色のエプロンドレスを着た彼女は、こちらをじっと見つめる。

「あ、先輩。お疲れ様です」

「今日の衣装もすごく可愛いね。特にその、頭に乗せてる猫耳カチューシャがよく似合ってるよ」

私が笑顔で褒めると、彼女はぴくりと頭の上の耳を震わせ、大真面目な顔で首を振った。

「ありがとうございます。でも先輩、ちょっとだけ訂正させてください」

「え? 訂正?」

「はい。これ、地毛なんです」

「……はい?」

「本物の耳なんです。カチューシャなのは、この下の白いフリルの部分だけなんですよ」

彼女は淡々と、自分の耳の根元を指さした。

「……ええっ!?」

あまりに斜め上すぎる回答に、私は思わず持っていたお盆を落としそうになり、その場でズッコケてしまった。しかし、彼女は至って真面目な表情のままだ。

「う、嘘でしょ!? じゃあ、さっきからピコピコ動いているのは……」

「はい、自前の耳です。フリルがずれないように、ちょうどいいストッパーになって便利なんですよ」

「いや、突っ込みどころそこじゃないから!」

青空の下、彼女の耳は嬉しそうにパタパタと揺れていた。

呪文

入力なし

夜空さんの他の作品

夜空さんの他の作品


関連AIイラスト

新着AIイラスト

すべてを見る