机の上に腰かけている彼女の姿を見て、思わず二度見した。教室の窓から差し込む午後の陽射しが、彼女の髪を透かし、光の輪を作っている。

「ねえ、そこで何してるの?」
私が呆れて声をかけると、彼女は少しだけ不機嫌そうに唇を尖らせた。

「別に。ここ、一番景色がいいのよ」

彼女は揺れるポニーテールを指先で弄びながら、退屈そうにふふっと悪戯っぽく笑う。

「足、痺れない?」
「大丈夫よ。それより、この青いリボンの色、どうかな?」

彼女は胸元を指さして、期待に満ちた目で私を見た。どうやら今の自分を一番可愛く見せる研究に余念がないらしい。

「似合ってるよ。でも、先生に見つかったら掃除当番に指名されるのがオチだよ」
「そんなの、可愛さでカバーすれば平気よ」

彼女は悪戯っぽく肩をすくめると、さらに姿勢を正して、じっと私を観察し始めた。

「もしかして、私に見惚れてるわけ?」
「……まさか。そんな顔で見られたら、調子が狂うよ」

私がそう返すと、彼女は満足そうに小さく笑い、隣の空いたスペースをポンポンと叩いた。

「じゃあ、そこに座って。続き、聞かせてあげる」

教室の喧騒が遠のき、彼女の隣だけが別の場所へと切り取られたようだ。昼下がりの静寂の中、私たちは秘密を共有するように並んで座った。

呪文

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