「ねえ、ちゃんと見てる? まばたき禁止!」

派手な宇宙柄のドレスをひらりと翻し、ジュエは頬を膨らませた。

「見てるって。目がチカチカするほどに」

年老いた骨董品店の主人は、眼鏡をずらしてため息をつく。

「大事なことなのよ。私みたいなタイプはもう数えるほどしかいないんだから。今ここで目を逸らされたら、私の存在感も霧散しちゃうかもしれない」

「それはまた大げさな。ただの珍しい服を着た女の子じゃないか」

「失礼ね! これは私の皮膚みたいなものよ。人が私の美しさを忘れれば、世界から色が消えていくの。ねえ、聞いてる?」

ジュエは宝石のような瞳をさらに見開く。主人は呆れ顔で、店先に並ぶ他の古びた品々を眺めた。

「ああ、わかってる。お前が消えないように、看板にでも書いておこうか。『出会える確率が極めて低い星の少女在籍中』とでもな」

「看板はダメよ! もっとこう、心の奥深くに響くような宣伝をしてくれないと」

ふん、とジュエが鼻を鳴らす。

「それじゃあ『夜空を纏う特選品』でどうだ」

「うーん、まあ妥協してあげるわ」

ジュエは満足げに、再び宇宙の光をそのドレスに宿した。

呪文

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