2026/5/6
食彩探訪
海老と夏野菜の冷やし炊き合わせ定食
器に触れた瞬間、指先にひんやりとした涼しさが移った。
昨日の鶏の塩焼きが連れてきた香ばしい昼から、今日は一転、出汁の透明感を味わう膳である。
主役の鉢には、海老、茄子、オクラ、冬瓜、かぼちゃ、ミニトマト。
色の強い夏野菜たちが、冷たい出汁の中で静かに息をそろえている。
海老はぷりっと歯切れよく、噛むほどに淡い甘みがほどける。
茄子は艶を残してとろりとやわらかく、冬瓜は涼を含んだようにすっと消えていく。
オクラの青い香り、かぼちゃの穏やかな甘み、茗荷のきりりとした余韻。
それぞれの味が前に出すぎず、出汁を介してひとつの景色になっていた。
白いごはんを挟むと、冷やし鉢の涼しさがより澄んで感じられる。
小鉢と汁物も控えめで、昼食全体に余白がある。
暑さへ向かう季節には、こういう静かな満足がありがたい。
次回は、出汁の涼しさから少し香りの方向へ。
旬の新生姜をきかせた「新生姜ごはんと豚しゃぶ香味だれ定食」をいただく予定です。
田嶋達郎

呪文

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