部屋中に溢れ返るピンク色の風船と、山のようなぬいぐるみ。その中心で、ピンクのカーディガンを羽織った少女がウインクをしながら胸を張った。

「どうですか兄さん。部屋が完全にラブリーな要塞と化しましたよ」
「おいおい、いったいどうしたんだこの状況は。誕生日でもないのに」

ベッドの上にちょこんと座る少女は、足元の可愛らしい小箱をちょいちょいと指差して得意げに微笑む。

「ふふん、これだけじゃありません。箱の中身はチョコレートとキャンディ、それから……」
「それから?」

兄が呆れ笑いを浮かべながら問い返すと、少女はスッと両手を広げて少し照れくさそうに頬を染めた。

「この部屋で待っていた私からの特大の感謝、っていうのはどうですか?」
「……それ、絶対自分で考えただろ」
「当たり前です。一生懸命考えた演出なんですから、ちゃんと感動してください」

うさぎのぬいぐるみに囲まれながらぷっと頬を膨らませる姿に、兄は小さく肩をすくめた。

「はいはい、すごく驚いたし、最高のサプライズだよ」
「ふふ、ならよしとしましょう!」

満足そうに笑った少女は、ご機嫌な様子で次のプレゼントの包みへと手を伸ばした。

呪文

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