2026年8月28日 / 食彩探訪 / 焼き鮭と枝豆の新生姜蒸し寿司御膳

今日は、おかずではなくご飯が主役。しかも寿司と聞いて思い浮かべる涼やかな姿とは違い、蓋を開ければふわりと湯気が立ち上ります。

まず酢飯をひと口。温められたことで酸味の角がほどよく丸まり、そこへ焼き鮭の香ばしさと旨みが重なります。鮭は細かくしすぎず、ほぐした身の食感を残してあるのがいい。噛むたびに脂の旨みが酢飯へ溶け込みます。

枝豆のほっくりとした歯触りも良いアクセントです。鮭色、酢飯の白、枝豆の鮮やかな緑という彩りだけでなく、一粒ごとに食感を変えてくれます。

そして新生姜。湯気の中から立つ爽やかな香りと瑞々しい辛みが、鮭の脂と温かな酢飯を軽やかにまとめています。昨日の炒り煮でも活躍した新生姜ですが、今日は蒸気の中で鮭と酢飯の香りをほどく役に回ったようです。

冷たい寿司とは違う、温かな酢飯ならではの柔らかな酸味。夏の名残を残しながら、少しずつ温かな料理へ心が向かい始める八月末によく似合う一膳でした。

次回予告

明日8月29日は、「厚揚げと南瓜の胡麻味噌焼き御膳」。

今日の蒸気と酢飯から、明日は再び焼き目の香ばしさへ。

こんがり焼いた厚揚げと、ほっくり甘い南瓜。そこへ胡麻味噌をまとわせ、表面を香ばしく焼き上げます。

鮭の旨みと新生姜の爽やかさを楽しんだ翌日は、大豆、南瓜、胡麻、味噌が作る少し濃厚な味わいへ。焼けた味噌の香りに、秋の気配を探します。

田嶋達郎

呪文

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