金色に輝く巻き髪をきれいに編み込み、頭にはひまわりの髪飾り。黄色のワンピースを身にまとったリリアナは、大きなウサギのぬいぐるみのお腹をぎゅっと抱きしめながら、祖母の言いつけを思い出していた。

「リリアナ、淑女というのはね、いつどんな時でも優雅で上品でなければいけません。ぬいぐるみを連れてお散歩する時も、凛とした姿勢を保つのですよ」

うんと元気よくうなずいたリリアナは、青空が広がる庭園の小道を一歩一歩、モデルのように優雅に歩いてみる。しかし、すぐに足元に咲いている色とりどりのパンジーを見つけてしまい、思わずピタリと立ち止まった。

「あ、お花さん、こんにちは! 今日もとってもきれいに咲いているわね!」

ウサギの顔を花壇のほうへと向け、楽しそうにひとりで話しかける。そして、はたと気づいて慌てて背筋をピンと伸ばした。

「いけないわ。淑女はお外で大きな声を出したりしないのよ、たぶん」

そう小声で呟くと、リリアナは澄ました顔をつくり、ふたたびゆっくりと歩き出す。しかし、抱えているウサギの耳が風に揺られてパタパタと動き、まるで「がんばって!」と応援しているように見えた。

「うふふ、うさぎさんもお散歩が嬉しそうね。ねえ、今度はおやつの時間にする? それとも一緒にかくれんぼをする?」

何度注意しても、おしゃべりが止まらないリリアナの可愛い独り言は、心地よい木漏れ日の中へと溶けていくのであった。

呪文

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