9/5 / 食彩探訪 / かますと銀杏の味噌幽庵焼き御膳

焼き上がったかますに箸を入れると、薄い皮の下から白い身がほろりと離れる。淡い脂を持つ身に白味噌の丸みが重なり、焦げ目からは穏やかな香ばしさが立った。

味噌は厚くまとわせず、魚の味を残す軽い仕立て。噛み進めるうちに柚子の香りがふっと鼻へ抜け、焼き魚の余韻を明るく変えてくれる。

添えられた銀杏は、むっちりとした食感。ほのかな苦みが白味噌の甘みと好対照で、ひと粒挟むだけで次のひと口の印象が変わる。

昨日は豆腐とごぼうにだしを含ませた温かな焼き浸し。今日は白身魚を焼き上げ、味噌、柚子、銀杏で秋の香りを重ねる。九月に入り、食卓の季節感も少しずつ深くなってきた。

次回予告:9/6 / 牛肉と里芋の薄口しぐれ煮御膳

田嶋達郎

呪文

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