放課後。

昇降口で靴を履き替えていると、

「一緒に帰る?」

紗月が自然に隣に立った。

「まあ、いいけど」

答えた瞬間、

「あ、やっぱダメ」

自分でもよく分からない返しをしてしまう。

「え?」

紗月が小さく首を傾げる。

そのタイミングで、

「ちょっと、先帰るの?」

後ろから夏帆の声。

振り向くと、少しだけ不満そうな顔。

——あ。

今、考えた。

どっちと帰るか。

じゃない。

どっちを優先したか。

「……どうするの?」

紗月の静かな問い。

「別にいいけど」

夏帆の軽い圧。

選ばされてるわけじゃない。

でも——

もう、選んでる。

無意識に。

呪文

入力なし

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