「ちょっと、動かないで」

放課後の教室。

紗月が、目の前に立っている。

距離が、明らかに近い。

「前髪、変」

そう言って、指が触れる。

軽く整えるだけのはずなのに、

やけに丁寧で、離れない。

「じっとして」

さらに一歩、近づく。

息がかかる距離。

視線が合う。

逸らせない。

「ねえ、佐伯くん」

小さく名前を呼ばれる。

それだけで、心臓が跳ねる。

「最近さ」

言いかけて、止まる。

その沈黙が、やけに長い。

「……なんでもない」

そう言うのに、

手だけ、離れない。

呪文

入力なし

幼馴染の姉妹に振り回されて青春がバグっ…さんの他の作品

幼馴染の姉妹に振り回され…さんの他の作品


新着AIイラスト

すべてを見る