9/3 / 食彩探訪 / 海老とさつま芋の銀あん酒蒸し御膳

まず感じるのは、酒蒸しから立つやわらかな香り。銀あんをまとった海老を噛むと、ぷりっとした弾力のあとに旨みがほどける。

対するさつま芋は、ほくりと柔らかい。素朴な甘さを銀あんの淡い塩気が受け止め、海老との味の距離を自然につないでいる。

あんは重くなく、素材の色が透けるほど軽やか。それでも熱をしっかり抱えていて、口へ運ぶたび温かなだしが広がる。細い生姜の香りが後口を整え、三つ葉の青い香りが最後に残った。

昨日の鰹が酸味と辛子で秋の入口を鋭く描いたなら、今日は海老とさつま芋を包む温度で秋を感じる。九月らしい変化が見えてきた。

次回予告:9/4 / 木綿豆腐とごぼうの焼き浸し 山椒だし御膳

田嶋達郎

呪文

入力なし

yasai_pigmanさんの他の作品

yasai_pigmanさんの他の作品


新着AIフォト

すべてを見る