Capture 6
その席、近すぎる

「……あ」

授業が始まる直前。

教室に入った俺は、
自分の席を見て固まった。

隣の席に、
紗月が座っていた。

「え、お前クラス違うだろ」

「……先生に、用事」

絶対違う。

しかも、
なぜか自然に俺の机に肘を置いている。

距離が近い。

近すぎる。

「悠真くん、この問題わかる?」

ノートを見せながら、
紗月が少しだけ顔を寄せる。

シャンプーの匂いが近い。

集中できるわけがない。

すると後ろの扉が勢いよく開いた。

「——ちょっと紗月!?」

夏帆だった。

「なんで当然みたいに隣座ってんの!?」

「……空いてたから」

「空いてないの! 悠真の隣は!」

「お前は何言ってんだ」

クラス中の視線が集まる。

その中で紗月は、
小さく俺の袖を摘まんだ。

「……悠真くんは、嫌?」

不意打ちすぎる。

そんな顔で見られて、
平然でいられる男子なんているか。

呪文

入力なし

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