2026/5/13
食彩探訪
「桜海老と青葱のかき揚げ蕎麦御膳」

昼の陽射しが少しずつ強くなり、
冷たい蕎麦が嬉しい季節になってきた。

竹ざるに盛られた細打ち蕎麦は、見た目からして涼やかだ。
箸で持ち上げると、しっかり締められた麺が心地よく艶を返す。
そこへ合わせるのは、揚げたての桜海老と青葱のかき揚げ。

まず香りがいい。
揚げ油の奥から立ち上がる桜海老の香ばしさに、青葱の青い風味が重なる。
衣は軽く、噛むたびに“サクッ”と小気味いい音が続いた。

冷たい蕎麦を啜り、
かき揚げをひと口。
そこへ辛口のつゆを少し。

この温度差と香りの流れが、なんとも初夏らしい。

添えられた焼き筍の木の芽味噌和えも印象的だった。
春の名残を感じる筍に、木の芽の爽やかな香り。
季節が静かに移り変わっていくのを感じる。

食後の抹茶わらび餅まで含めて、
今日は「軽やかな贅沢」という言葉がよく似合う御膳だった。

さて、次回は少し趣を変えて——
「鰹の藁焼きと香味野菜の土佐定食」を予定している。
初鰹の力強い香りと、薬味をたっぷり使った初夏らしい献立になりそうだ。

田嶋達郎

呪文

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