5/18 食彩探訪
鱚と夏野菜の天茶漬け御膳

五月の光が、いよいよ初夏の色を帯びてきた昼どき。
今日の主役は、白く透き通るような身を持つ鱚と、彩り豊かな夏野菜です。

まずは天ぷらとして、鱚の軽やかな香ばしさをひと口。
衣は薄く、身はふわりとしていて、噛むほどに上品な白身の甘みが広がります。

茄子はとろり、ズッキーニは瑞々しく、ししとうは青い香りを残し、とうもろこしは明るい甘さを添える。
茗荷や大葉の香りが立つことで、揚げ物でありながら重たさを感じさせません。

途中から熱い出汁を注ぐと、御膳の表情が一変します。
香ばしかった衣がほどけ、鱚の旨みと夏野菜の甘みが、白米の上でやさしくまとまっていく。
海苔、胡麻、柚子、山葵が少しずつ顔を出し、最後の一口まで香りの変化を楽しませてくれます。

天ぷらの満足感と、茶漬けの涼やかな後味。
初夏の昼にちょうどいい、軽さと華やかさを兼ね備えた一膳でした。

次回は、揚げ物から趣を変えて、香ばしく炙る初夏の魚料理へ。
「初鰹の香味たたきと新生姜ご飯御膳」を予定しています。
大葉や茗荷の香りを引き継ぎつつ、鰹の力強い旨みと新生姜の爽やかさで、季節をさらに一歩進めます。

田嶋達郎

呪文

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