ミシンというと真っ先に思い浮かぶメーカーは『ジャノメ』かと思われます。
ちなみに『ミシンの日』は3月4日なのですがコレはジャノメとは全く関係が無い単なる語呂合わせで、本日6月27日はジャノメの創立日です。
ジャノメのHPの企業情報に創立日の記載がありました。


ジャノメの前身は1921年に設立されたパインミシン裁縫機械製作所です。
ここで生産されたミシンは国産ミシン第一号と言われ、小型の手廻し式ミシンでした。
1935年には商号を『帝国ミシン株式会社』に変更、『蛇の目ミシン』を商標として登録しました。
しかし第二次世界大戦の勃発によってミシンは軍需品と見做されて家庭用ミシンの生産は禁じられ、さらに空襲で本社ビルの焼失などの苦境を味わいます。
戦後は戦災復興の観点からミシンの需要が激増。
1950年6月27日には『蛇の目産業株式会社』が新たに設立され、これが今日まで続くジャノメとなっています。


現在のジャノメは家庭用・工業用ミシン以外にも様々な製品を生産しています。
特にミシン組立機械の自社開発から始まった産業機器の製造は多岐に及び、サーボプレスや卓上ロボットは高い国内シェアを有するジャノメの主力製品の一つです。
そしてジャノメと言えば多くの方が聞き覚えがある筈のCM……

「ゆ・ゆ・ゆ、の湯名人~♪ ジャノメの湯名人~♪」

で有名な循環式風呂『湯名人』を忘れてはいけません。
1988年から発売が開始されたこのバスシステムはキャッチーなCMソングと相まってジャノメ第二の主力事業として位置付けられるほどの大ヒット商品となりましたが、1996年以降に社会問題化したレジオネラ症問題の煽りを受けて需要が激減してしまい(根本的な原因は循環式風呂のシステムではなく定期的な清掃を怠る管理者側の責任なのですが)2021年をもって後継機種を含めて『湯名人』は販売を終了してしまいました。
また2023年には創業以来伝統的に行っていた訪問販売も終了し、全国の68営業所も同時に閉鎖されています。


かつて家庭用ミシンは日本における船舶に次ぐ主要な機械輸出製品として位置付けられていました。
国内で製造される家庭用ミシンの大半が輸出用であり、ジャノメ・JUKI・ブラザー工業は大手3大ミシン会社とも呼ばれます。
しかし2000年代以降は工業用ミシンの低コスト化やアパレル産業の海外生産によって衣料品の調達コストが激減し、家庭用ミシンの需要は世界的にも減少傾向にあるとされています。
大本である製作所の設立から創業100周年を経て苦境に立たされているジャノメですが、近年ではJanome handmade house『Bobinage(ボビナージュ)』を各地にオープンしてクラフト文化の普及に努めています。
布製品が手軽に手に入る今だからこそ「つくる歓び」を伝えたい、それが現在のジャノメの理念なんだそうです。

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