初夏の陽射しが降り注ぐ豪邸の庭園。
色鮮やかな薔薇に囲まれながら、
シロキは大きな剪定ばさみを握っていた。

「す、すごいですね……
 庭だけでアヤナギ荘より広い気がします」

黒いメイド服の裾を揺らしながら、
シロキは慎重に枝を整えていく。
その後ろでは、
燕尾服姿の美鳥が一輪車を押していた。

「ふふふ、
 執事たるもの庭師スキルも必要なのだよシロキ殿」
「いや美鳥、ノリノリじゃないですか」

すると突然、パチンと勢いよく枝が跳ねる。

「あっ!?」

飛んだ花びらがシロキの顔面へ直撃。
慌てるシロキを見て、美鳥は腹を抱えて笑った。

「おぉ……これはメイド漫画で見たことあるやつ!」
「笑ってないで手伝ってください~!」

豪邸の庭には、今日も騒がしい声が響いていた。

呪文

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