夜、夕食の並ぶアヤナギ荘の食卓には、
香ばしい焼き魚と味噌汁の湯気が立ち上っていた。

「いやぁ、今日の煮物もうまいなぁ」

美鳥が頬を緩めると、
台所から戻ってきたクロキが肩をすくめる。

「腹減ってるから何でもうまく感じるだけだろ」
「違う違う、
 クロの字の飯は本当にうまいのでござる」

向かいでは、ハルマがチラシを食卓へ広げていた。

「それより見てよ!
 この夏祭り、花火だけじゃなくて
 屋台も五十店舗以上出るんだって!」
「五十もですか!」

シロキは興味津々で身を乗り出す。

「射的に焼きそば、
 りんご飴……あ、型抜きもあります!」
「シロ姉、絶対型抜き苦手そう」
「うっ……否定できません」

照れ笑いするシロキを見て、クロキがくすっと笑う。

「じゃあシロは型抜き担当。あーしは食う担当な
「担当分ける意味あります?」

そのやり取りに、美鳥も箸を止めて話へ加わる。

「それがしは祭りと言えば綿あめでござるな。
 あの雲を食べてるような感じが実によい」
「美鳥、それ去年も
 三つ食べて晩飯入らなくなってたじゃん」

クロキの一言に、ハルマが吹き出す。

「アカ姉、今年は二つまでね!」
「むぅ…
 …それは祭りを半分しか楽しめぬではないか」

笑い声が食卓いっぱいに広がる。

シロキはチラシを見つめながら、
嬉しそうに微笑んだ。

「今年の夏も、賑やかになりそうですね。」

呪文

入力なし

絢梛 創士/Sozi Ayanagiさんの他の作品

絢梛 創士/Sozi A…さんの他の作品


関連AIイラスト

新着AIイラスト

すべてを見る