本日のランチ
使用したAI
ChatGPT
6/18 / 食彩探訪 / 鶏つくねと新生姜の照り焼き御膳
雨は上がっていたが、街にはまだ湿った空気が残っていた。昼どき、店の引き戸を開けると、厨房の奥からじゅうっと小さな焼き音が聞こえてくる。昨日の冷たい鉢物とは違う、火の入った昼の匂いだ。
今日の一膳は、鶏つくねと新生姜の照り焼き御膳。
客席に運ばれてきた主皿には、丸く整えられた鶏つくねが並んでいる。表面にはだし醤油の照り。中心には細く刻んだ新生姜が添えられ、青ねぎと白胡麻が散っている。大葉の緑が皿に一枚入るだけで、照り焼きの茶色がぐっと軽く見える。
箸を入れると、つくねは思ったよりやわらかい。表面には焼き目の香ばしさがあり、中には鶏の旨みと肉汁が静かに残っている。甘辛いだれは濃すぎず、だし醤油らしい丸みがある。そこへ新生姜が入ると、後味がすっと持ち上がる。
この新生姜がいい。照り焼きの甘みをただ切るのではなく、香りで軽くする。噛むたびに細い辛みが立ち、鶏つくねの旨みをもう一度引き締めてくれる。白胡麻の香ばしさ、青ねぎの青さ、大葉の清涼感も、それぞれ小さく効いている。
白ご飯との相性は言うまでもない。だが、ただ濃い味で米を呼ぶのではなく、鶏のやわらかさ、新生姜の香り、だし醤油の照りが順に重なってくる。食べ進めるほど、焼き物の満足感と梅雨時の軽さが両方あることに気づく。
小鉢の胡瓜と茗荷の酢の物は、皿の照りを受けた後の舌を整えてくれる。豆腐とわかめの味噌汁は、定食らしい落ち着きを添える。大根の浅漬けも、最後に白く涼しい余韻を残す。
昨日の帆立と枝豆の白と緑から、今日は鶏つくねの照りと新生姜の香りへ。冷たい料理が続いた後に、こういう焼き音のある一皿が出てくると、昼の膳に芯が戻る。
梅雨の湿度の中でも、重くならない照り焼き。新生姜があるだけで、鶏つくねはこんなにも初夏の顔になる。
次回は「真蛸と胡瓜の酢味噌小鉢御膳」。鶏つくねの温かい照りから、蛸と胡瓜の涼しい酢味噌へ。今度は歯ごたえと酸味が、雨の日の昼をどう整えてくれるのか楽しみにしたい。
田嶋達郎
雨は上がっていたが、街にはまだ湿った空気が残っていた。昼どき、店の引き戸を開けると、厨房の奥からじゅうっと小さな焼き音が聞こえてくる。昨日の冷たい鉢物とは違う、火の入った昼の匂いだ。
今日の一膳は、鶏つくねと新生姜の照り焼き御膳。
客席に運ばれてきた主皿には、丸く整えられた鶏つくねが並んでいる。表面にはだし醤油の照り。中心には細く刻んだ新生姜が添えられ、青ねぎと白胡麻が散っている。大葉の緑が皿に一枚入るだけで、照り焼きの茶色がぐっと軽く見える。
箸を入れると、つくねは思ったよりやわらかい。表面には焼き目の香ばしさがあり、中には鶏の旨みと肉汁が静かに残っている。甘辛いだれは濃すぎず、だし醤油らしい丸みがある。そこへ新生姜が入ると、後味がすっと持ち上がる。
この新生姜がいい。照り焼きの甘みをただ切るのではなく、香りで軽くする。噛むたびに細い辛みが立ち、鶏つくねの旨みをもう一度引き締めてくれる。白胡麻の香ばしさ、青ねぎの青さ、大葉の清涼感も、それぞれ小さく効いている。
白ご飯との相性は言うまでもない。だが、ただ濃い味で米を呼ぶのではなく、鶏のやわらかさ、新生姜の香り、だし醤油の照りが順に重なってくる。食べ進めるほど、焼き物の満足感と梅雨時の軽さが両方あることに気づく。
小鉢の胡瓜と茗荷の酢の物は、皿の照りを受けた後の舌を整えてくれる。豆腐とわかめの味噌汁は、定食らしい落ち着きを添える。大根の浅漬けも、最後に白く涼しい余韻を残す。
昨日の帆立と枝豆の白と緑から、今日は鶏つくねの照りと新生姜の香りへ。冷たい料理が続いた後に、こういう焼き音のある一皿が出てくると、昼の膳に芯が戻る。
梅雨の湿度の中でも、重くならない照り焼き。新生姜があるだけで、鶏つくねはこんなにも初夏の顔になる。
次回は「真蛸と胡瓜の酢味噌小鉢御膳」。鶏つくねの温かい照りから、蛸と胡瓜の涼しい酢味噌へ。今度は歯ごたえと酸味が、雨の日の昼をどう整えてくれるのか楽しみにしたい。
田嶋達郎
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