5/24 食彩探訪
豚ロースの新玉ねぎ味噌焼きと焼き茄子御膳

五月も下旬に入り、昼の陽射しに初夏らしい力が増してきました。
今日の御膳は、香ばしく焼いた豚ロースに、新玉ねぎの甘みを含ませた味噌だれを合わせた、食欲をまっすぐ刺激する一膳です。

豚ロースは、表面にほどよい焼き色がつき、味噌の香りがふわっと立ち上がります。
たれには新玉ねぎのすりおろしが溶け込んでいて、味噌のコクの中に、みずみずしい甘みが感じられます。
生姜と少しのにんにくが奥で効き、ひと口ごとに白ご飯が欲しくなる味わいです。

厚みのある肉を噛むと、豚の旨みと味噌だれの香ばしさがじわり。
そこに青ねぎと白ごまの香りが重なり、しっかりした主菜でありながら、重たさだけに寄りません。
新玉ねぎの甘みがあることで、味噌焼きの角がやわらぎ、昼の御膳として食べやすくまとまっています。

そして、隣に控える焼き茄子が実に良い。
焦げた皮の香りをまとった茄子は、箸でほどけるほどやわらかく、とろりとした身に出汁醤油がしみています。
おろし生姜、かつお節、茗荷の香りがのると、豚ロースの余韻をすっと涼しく整えてくれます。

主菜はご飯を進ませ、副菜は季節の涼を添える。
味噌の香ばしさと焼き茄子のやさしい苦みが、初夏の昼にちょうどいい濃淡を作っていました。

前日の「鯛と新ごぼうの梅煮御膳」が、出汁と梅の余韻で静かに食べさせる御膳だったなら、今日は焼き目と味噌の香りで力強く引き込む御膳。
魚から肉へ、煮物から焼き物へと変わりながらも、季節の野菜を主役級に扱う流れは自然につながっています。

次回は、味噌焼きの香ばしさから少し趣を変えて、初夏らしい冷たい麺の御膳へ。
「蒸し鶏と胡麻だれ冷やしうどん御膳」を予定しています。
豚ロースのしっかりした旨みから、蒸し鶏の軽やかさへ。
新玉ねぎや薬味の流れを受けつつ、胡麻だれのコクと冷たいうどんの涼感で、暑さを感じ始める昼に合う一膳にしたいと思います。

田嶋達郎

呪文

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