PROTOCOL: SYSTEM_EPISODE_05
​「──あれか。目標座標、確認」
​中層ビルの屋上の縁。
彼女の瞳の奥で、幾何学方陣が高速で明滅し、焦点を結ぶ。
視線の先、遥か眼下の雑踏を歩く、一人の女。
​狙うのは肉体ではない。その脳内に潜伏する「違法データ」。
​右腕を伸ばし、人さし指と中指で虚空に銃を構える。
『キュィィィィ……』
高周波の鳴動とともに、指先に数式プレートと光のケーブルが立体展開し、銃の概念を形作る。
​臨界点。見開かれた瞳にノイズが走り、空間が歪む。
直後、指先から迸ったのは、現実を上書きする雷光のシステム・コード。
​ビル群を透過し、女の脳を正確に貫通する。
倒れ込み、程なくして意識を取り戻した女は、怪訝そうに呟いた。
「⋯あれ、私……?」
​宿主(ニンゲン)は無傷。ターゲットの消滅を確認。
彼女は指先の方陣を解くと、一瞥もくれず、ノイズの街へと背を向けた。
​SYSTEM LOG:
▪︎ TARGET LOCKED // PURGE SYSTEM_ACTIVE
▪︎ CODE: RKR_ILU // LEVEL_05
▪︎ STATUS: DELETION COMPLETE. RUNTIME: OS:ILU

カッコつけといて指が多いというポカミス。ふへへ。

呪文

入力なし

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