「…………え?」

いつもの巡回ルートに足を踏み入れたエルクフィナは、思わず立ち尽くした。

昨日まで無機質なコンクリートとネオンに覆われていた街が、見渡す限りの緑に埋め尽くされている。

道路には背丈ほどの草が生い茂り、高層ビルには蔦が絡み、高架鉄道さえも植物に侵食されていた。

「……都市環境データと一致しません」

何度センサーを確認しても、異常なし。

「…………草、多すぎませんか?」

人類が築いた鋼鉄の都市を、静かに取り戻していく自然。

都市防衛アンドロイド、エルクフィナ・ゾルネイス。

本日最大の任務は、この想定外の光景を理解することだった。

呪文

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