【セナ】レミュの夕闇で交錯する冒険者たち
【小説家になろう掲載】きつね雨著:長生きTSダークエルフはひっそり暮らしたい〜今はごく普通の占術師なので、どうか放って置いて下さい〜本編②45 冒険者達よりインスパイア
「しかし丁度良かったぜ。明日にでもセウルス達に話を聞きたいと思ってたからな」
ドティルは本当に嬉しそうだ。
「丁度良かった? 何でしょうか?」
「こっちの依頼に関わることでな。南の黒アーテルの森で」
「黒アーテルの、森?」
笑顔を浮かべていたセウルスは、感情が消えたように無表情になった。それを見てしまったドティルはちょっとだけ慌てる。ベレルマンもキーランも、イェンですら緊張した空気を纏ったのだ。
「お、おう。べ、別に大したことじゃないぞ?」
「いま依頼と言いましたね?」
「ま、まあ正確に言えば依頼に近い感じで……冒険者ギルドじゃなくて、個人的な頼みたいなものだが」
「ギルドからじゃない……? では偶然、ですか、ベル爺」
「どうだかの。ドティル、話してみい」
「あー、えっと、情報の、いや噂の裏取りでな。あの森に雪、いや吹雪?が吹いたって話があって、ちょっと考えられないだろ? だいたい此処より南方で雪なんて聞いた事もないし。ようはその個人的なヤツで、変な気候とかあったらって調べてるんだ。あの厄介な森でも赤の旋風の実力なら行けるだろうから、何か知ってたら……何だよ、その顔は」
彼等の真剣味はますます強まり、赤の旋風の四人は顔を互いに見合わせている。明らかに不穏な雰囲気だった。
「ドティルさん」
「お、おう」
「このあと時間もらえますか? どうやら互いの情報の擦り合わせが必要なようです」
否定など許さない。そんな凄みと意味を含み、セウルスは問い掛けてくる。だからドティルは無意識に頷き、それを肯定するしかなかった。
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