ー今日の都市は曇り空です
皆様、歪みには気を付けましょう
怪異になると感じた方は、
今すぐ、道化猫の心理カウンセラーへどうぞ、お越しくださいー

気休めのラジオをかける機能を義体化する際に付けておいたから、この空虚な何もない、廃れてしまった都市、通称、廃都でも、娯楽に困ることは無い

だが、哀しみは、一つの娯楽、数多の娯楽を得ても埋まることのないほどにポッカリと穴が空いていた

Taskは報酬を得てオブジェクト調査団として、それなりに上手くやってきたと考える

だが、今、現在、周囲には大切だと思う人物など、もう其処にはいないし、大切だと思った瞬間に、人は脆く崩れ去ってしまうというジレンマを抱えていた

「それはそれで、これはこれで」

いつしか、この言葉が、口癖になっていた

かつて夢見ていた若者は

生きる為には
自分の為に戦わねば
辛くなることを理解し

進むためには
哀しみも怒りも
押し込めて
相対する存在に
淡々とこなすことを
学習した

義体化したことに後悔は無いし
むしろ、義体化しないことにより
生じる不安や迷いは打ち消せると
信じていた

だが、結局は
やっぱり、Taskは
心の中に人間というものがあるのか
人間でありたいと信じていたいのか

ぐちゃぐちゃな感情が
確かに渦巻いているのを
抱きながら

仮面を被る

フィクサーとして
業務を代行する遂行者として
 
でなければ、
依頼人である都市の主の意に
逆らうことにもなるし
おまけに明日の音楽すらも
聞けなくなることは明確であった

都市の人々が願うのは

共通して安全と安心


オブジェクト調査団は
彼を選び
紙面協会が発行する契約書を元に実行しているのだから

だが、怪異となってしまった人間は
いつまでも怪物なのだろうか…

Taskは考える
いや、考えたうえで

もう、それはどうにもならないと
割り切りつつ

残響の一部にこう告げた

「現世は現世、来世は来世だ」

運命の神が選んだのなら、
それはどうしょうもない悲劇である

運命がもし、こうならない結果を与えたのなら、それはハッピーエンドだ

だが、天秤は、バランスよくできている

結局のところ
廃都も恵まれていたのだろう
だからこそ、
厄災や悲劇が
運命の神、あるいは世界の管理者が
調和を保つために遣わしたのかもしれない

色んな死や色んな悲劇を見てきた
Taskだからこそ

この音には、
感情があり
人間の頃に夢見ていた
思い出がオルゴールのように再生されている

「立つ鳥、後は濁さん、悪く思うなよ」

残響が生み出した余波は
放っておくと厄災を生む

そして、Taskが任務を果たした時には、黒い塊は消え
代わりに光が差した
太陽の光だ

歪んだ音が聞こえなくなったのを確認すると、頭の中で通信機のアイコンが出てきたので応答する

「任務は終わったアフターチームを頼む」

かつて都市であった廃都は
更地と化し、また新たな都市となる

企業が都市を創り
都市の地下には鎖が生ずる 

鎖とは地下都市における
秩序と社会を構築する組織であり
都市では協会が管理するなら
地下では鎖が人々の結束を繋いでいる

だからこそ、それは枷であり
因果によって、人々の命は終わり
あるいは始まりと営みがなされていく


暗黒時代を乗り越えた都市は、
今もあるのだろうか

時は何もしなくても変化していく

去っていく足音

既にここには何もない

思い出は回収され
調査し
オブジェクト調査団は
また一つ恐れを知り
乗り越える術を発見するであろう

そして、その術は
弾(ダン)を貨幣とする経済圏で
都市が生き抜くために
求める重要なカードになるだろう

結局のところは
正義などなく
悪などなく

いかにして弾(ダン)を得て
上手く生きていくか
だが、上手く生きれればユートピアになれるのに
現在もディストピアであるのかは
言うまでもない
 
とある都市にて

「人々の感情は重いな」

「義体になったじゃありませんか」

「義体になっても、ここが痛むんだよ」

彼が話しているのは、
オブジェクト調査団のフィクサー 

Mr.CB

CrackingBox(キングスブリテンのニュアンスで「素敵な箱」と言うらしい)

彼は興行を行い人々を楽しませる代わりに人間の感情を得て、人間とは何かを知ろうと探求するフィクサーである

どちらかというと、エンターテイナー兼ドクターなのかもしれない

「なるほど義体化すれども、人間たるものは残っていると」

「CBは残ってないのか」

「私は観測する側になったので欠落してるから、興味を抱くのかもしれません、だかは、笑顔が身に染みるのかもと」

「だが笑顔には2種類あるぞ、CB、本当の顔か嘘の顔だ、人間上手く生きる為には嘘の笑顔を貼り付けていかなきゃやってけなくなる」

「笑顔は笑顔じゃないですか、心がどうであれ、顔は笑顔であれば、それは興行としてなりうるのです」

「笑顔じゃないと生きづらいものな」

考え方の違い、摩擦、あらゆるいざこざを解決するためには、時に笑顔に振る舞うことが大切な時もある

だが、それは全てに通ずるものではなく、それは自身が優位にあると理解している時であり、何某かの得があるからこそ、そう振る舞っている可能性もある


あくまで可能性の話であり
真に善性たるものが
この壊れた歯車のような社会にいたら、きっと既に野垂れ死んでいるのかもなとTaskは考える

「まぁ、感情のことを考えても、堂々巡りの迷路状態になるわけだ、人は人、自分は自分、結局、無関心が己を守る最大の盾になるのかもな」

Taskはどこか自分に向けて
自分の為に言い聞かせながら

珈琲の味を感じられる情報エネルギーを飲み干すと

自分の家たる空間へと帰っていった

灰色の壁
まっさらな虚構の空間で
眠る夜

夜なんてものはあるのか
はたまた、朝日ってものはなんだ

と、常に疑問が脳内のメモリーをよぎりながら、次なる任務のために
目を閉じる

正確には情報を閉じるに近い

眠る、果たして
Taskは夢を見るのだろうか

それは、義体にしか分かり得ぬこと
心はと常に考え続けるTaskにとっては、発狂しないために存在するのかもしれないと、道化師混じりに
言葉を綴った

呪文

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jacket partially removed, heart in eye, burnt clothes, holding fishing rod, kanji, doujin cover, pentagram, tape gag, adjusting headwear, red socks, friends, cloud print, coke-bottle glasses, oral invitation, competition school swimsuit, barbell piercing, gradient legwear, prisoner, blood on breasts, wind chime, carrying over shoulder, tape measure, flaming weapon

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