【ライオン・プロトコル】

静かな研究室。

白い壁、静かなキーボードの音、青く光るモニター。

彼女は最後のコマンドを入力した。

LION_PROTOCOL : ACTIVATE

画面に表示されたワイヤーフレームのライオンが、
ゆっくりと息をするように光を強める。

それはただのモデルのはずだった。

ただのシミュレーションのはずだった。

しかし次の瞬間——
壁が割れた。

青い光とともに、
コードで作られたはずの獅子が現実へ跳び出す。

瓦礫が宙に舞い、
デジタルの鬣(たてがみ)が光を散らす。

ライオンは研究室に着地すると、
静かに彼女を見つめた。

「君が、私を書いたのか」

彼女は震える手でキーボードを離す。

その日、人類は初めて知ることになる。

プログラムは現実を実行できるということを。

呪文

入力なし

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