【女神図鑑:ハトホル―エジプト神話】

使用したAI ChatGPT
神名:ハトホル
神格:愛と豊穣の女神・音楽と舞踊の女神・女性と出産の守護神・王妃の守護神・死者の守護神
信仰の中心:デンデラ(上エジプト)
象徴:太陽円盤と牛の角を組み合わせた冠、牝牛、シストルム(楽器)、黄金、イチジクの木


牝牛、あるいは牝牛の頭部を持つ女性、牛の耳を持つ女性、太陽円盤と牛の角を組み合わせた冠を戴く姿などで描かれる女神ハトホル(フウト・ヘル)。その名は「ホルスの居館」を意味します。

本来はホルス(王)の安らぎの場、そして王を養う母性的な存在と考えられ、王が牝牛の乳を授かる壁画も残されています。そこからホルスと結び付く女神として発展し、古王国時代にはファラオの王妃はハトホルの現世の姿とされました。

古王国時代、太陽神ラーの信仰が強まると、ハトホルはラーの神話体系へ組み込まれます。ラーの娘であり妻、さらに「ラーの目」とされ、太陽円盤を戴く姿や黄金の身体を持つ女神として描かれるようになりました。また、太陽の進行を妨げる敵を退ける戦う女神としての性格も加わります。

その後、ハトホルはオシリス神話に取り込まれ、イシスと同一視されるようになります。イシスがハトホルと同じ牛角と太陽円盤の冠を身につけるのは、この影響によるものです。ただしハトホル自身が消えたわけではなく、ホルスの乳母としての役割を担い、王妃を象徴する神としての地位も保ち続けました。

さらにムト神などとの結び付きによって、ハトホルは妊婦や女性全般の守護神となります。出産を助ける神であり、音楽や踊り、酒とも結び付く豊穣の女神として信仰されました。

また死後の世界では「西方の女主人」とされ、死者を守護し、来世での復活を助ける存在ともなりました。死者へ食物や飲料を与える女神とされ、イチジクの木もハトホルの化身と考えられたため、王家の棺や家具にイチジク材が用いられることもありました。

なお、獅子頭の女神セクメトもハトホルの激しい側面から生まれた存在とされ、暴走したセクメトを酒で鎮め、ハトホルへ戻したという神話が伝えられています。

ハトホルは豊穣、音楽、踊り、女性、王権、死者の守護まで幅広い性格を持ち、古代エジプトでも特に長く信仰された女神の一柱でした。

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●う~ん……ハトホル、調べれば調べるほど複雑な女神ですね。資料によって書かれている内容も微妙に異なり、時代や地域によって姿や役割が大きく変化していったことが分かります。

●今回は、その中でも印象的な「牛の頭部を持つ女性」の姿で描きました。背景は新王国時代、第19王朝のファラオ・ラムセス2世が築いたアブ・シンベル大神殿。画面手前には、彼の王妃ネフェルタリを配置しています。

※参考文献:『ヴィジュアル版世界の神話百科 東洋編―エジプトからインド、中国まで』レイチェル・ストーム(原書房)/『世界の神々の事典―神・精霊・英雄の神話と伝説』松村一男(Gakken)/『図説古代エジプト誌 古代エジプトの神々』松本弥(弥呂久)

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