燃え盛る大聖堂の廃墟に、一筋の光が差し込む。少女は背負った運命を剣に預け、炎と雷鳴が渦巻く奈落を静かに見据えていた。

「……終わったのね、すべて」

少女は黄金に輝く剣を地面に突き、低く呟いた。背後では過去の残滓が火の粉を散らして崩れ落ちていく。足元の赤い使い魔は、細い尾を揺らして答えた。

「いいえ。これは単なる『清算』に過ぎませんよ、主様。あなたが選んだ道の、まだ入り口です」

「分かっているわ。……でも、少しだけ眩しすぎる」

少女は門の向こうから射す強烈な陽光に目を細めた。

「ふむ、では私の影に隠れますか? 今の姿では足首を隠すのが精一杯ですが」

「ふふ、冗談はやめて。……行きましょう。この火が消える前に」

二人は破壊の跡を背に、静寂の広がる光の中へと歩み出した。

呪文

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