Bungakuシリーズ:005 ─ 夏雲文庫/スマホ壁紙アーカイブ

使用したAI ChatGPT
【夏雲文庫】

古い本を抱えて坂を下ると、
潮の匂いが昨日より近く感じられた。

町の屋根を越えて立ち上がる入道雲は、
空の奥に見えない道をつくっていた。

十年前の夏、
兄はあの雲の向こうへ行くのだと言い残し、
港から一度も戻らなかった。

けれど今朝、
差出人のない葉書が一枚だけ届いた。

青い海と、
見覚えのある筆跡で書かれた短い言葉。

坂の先で待つ。

少女が顔を上げると、
雲の切れ間から光が海へまっすぐ降りた。

その道がどこへ続くのか確かめるように、
彼女は歩幅を少しだけ速めた。

呪文

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