黒翼の夜に紅は燃える/スマホ壁紙アーカイブ
鐘が十二度鳴るより早く、
三人は古い塔の最上階へたどり着いた。
頭上では巨大な黒翼が夜を覆い、
窓の外にあったはずの月さえ消していた。
白銀の髪の女が額に手を当てると、
赤い帽子の娘は遠い空を見つめ、
もう一人は胸元の鍵を強く握った。
その鍵が開く扉を、
三人とも知っていた。
けれど扉の向こうで待つものについては、
誰も口にしなかった。
やがて紅い袖に小さな火が灯り、
黒翼の影がわずかに揺れた。
それが希望だったのか、
別れの合図だったのかは、
夜だけが覚えている。
呪文
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