1945年8月17日、終戦から間もないタイミングで千円紙幣が初めて発行されました。
1円以下の補助単位が有効だった銭厘制が活きていたこの時期では異例の超高額紙幣です。


元々この千円紙幣は戦時中の時点で製造されていたもので、戦況の進展に伴い発生するであろうインフレーション対策として準備されていたものです。
しかし戦況の悪化&本土空襲で国内の経済活動は壊滅、流通の機会を逃した千円紙幣は長らく日本銀行に死蔵されました。
終戦直後の1945年8月17日に他の新紙幣(百円札、十円札)が発行されるのに合わせて、この千円紙幣にも日の目が当たって流通が開始されるようになります。


しかし、千円紙幣は僅か半年で効力停止になってしまいます😨


戦後の急激なインフレーションは想定を遥かに超えており、根本的な通貨見直しのために1946年に新円切替が実施。
これによって旧一円券以外の紙幣が全て更新対象となったため、千円紙幣もその煽りを受ける形で僅か半年で失効してしまいます。
この千円紙幣(甲号券)は日本武尊が描かれて鳳凰を透かしに配置した大変優美なデザインだったのですが、元々最高額紙幣として設定されていたのと上記のような戦後間もない時期の混乱に巻き込まれたのが相俟って殆ど流通することなく姿を消すことになります。
日本武尊が紙幣のモチーフにされたのはこの時の千円紙幣が最初で最後であり、大変不本意なリリーフ登板になってしまいました…😰


上記の経緯からこの千円紙幣は現存数が極めて少なく、デザインの優美さも評価されて古銭コレクターの間では数万〜十数万円という超高値でのトレードも珍しくありません。


ちなみにこれ以降に発行された千円紙幣は全て現在でも法的に有効です。
しかし夏目漱石以前の聖徳太子&or伊藤博文の千円紙幣はATMや自販機には未対応のため所持している意味がありません。
発行数の多さから希少価値も認められていないので大人しく銀行で交換してもらいましょう💶

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