帝国の国政にも影響力を持つ公爵家の、三代前の当主の庶子。
分家の子爵家の、家令長の養子として育ち、そこで子爵家の嫡男を補佐すべく、武芸やノブリス・オブリージュを学ぶ。
数々の戦場で若くして武功を挙げ、現在は帝国三元帥の次席の座に就いている。
――もっとも、元帥号は名誉職に過ぎず、戦場にも五年近く出ていない。
また、本人は無爵位のため、国政でも存在感を発揮できず、現在では半隠居状態。
領民には慕われているものの、領地外では過去の人と言う扱いである。
若い頃に男爵家の令嬢と大恋愛のすえに結婚し、子宝にも恵まれたが、自身が遠征で留守の間に妻も子も流行り病で亡くなっている。