仮面ブラザーレッドヘアーその２

赤髪兄「この間のはちょっとアメコミヒーローっぽいデザインになっちゃったからなぁ……」
またカチャカチャと何か機械をいじっている赤髪兄。
赤髪ちゃん「あ、またお兄ちゃんあの変な機械いじってる～」
赤髪兄「変な機械と言うな変な機械と」
赤髪ちゃん「実際変な機械なんだからいいじゃん。あ、そう言えばお兄ちゃんさぁ」
赤髪兄「ん？どした？」
赤髪ちゃん「いや、あのね？私この間っから何かろくでもない目にばっかり合ってるの」
赤髪兄「ろくでもないめ？」
赤髪ちゃん「そう、なんか変な男の人に声かけられていつの間にか緊縛レ○プ物のエロビデオに出演させられそうになったり、エロガキの集団に廃屋に連れ込まれて縛られた挙句にパンツ見られたり、あの私の部屋で新しい服の試着してたら……窓から入ってきた変質者に捕まって監禁されたり……」
赤髪兄「そりゃまた………災難だな」
赤髪ちゃん「妹の貞操の危機を『災難だな』の一言で片づけないでくれる？」
赤髪兄「それで？それがどうかしたのか？別にいつものことじゃないか」
赤髪ちゃん「これがいつものことって時点で色々おかしいんだけど………今はそれは置いといて…最近ね。そう言う私のピンチに駆けつけてくれる人がいるの」
赤髪兄「ほう？じいちゃんか？それとも親父？」
赤髪ちゃん「それが違うんだよね。何かね………変身する不審者と言うか変身する変態と言うか……」
赤髪兄「へ、変態⁉不審者⁉」
赤髪ちゃん「うん……………どうしたのお兄ちゃん、急に落ち込んで……？」
赤髪兄「いや…………何でもない。それで……」
赤髪ちゃん「うん、その人のおかげで最近は何とか無事なんだけど………ただ、いつその人自身に襲われるんじゃないかとヒヤヒヤしてるんだけど……」
赤髪兄「だ、誰が襲うか！」
赤髪ちゃん「へ？どうしたのお兄ちゃん？」
赤髪兄「あ、いや……何でもない」
赤髪ちゃん「？…変なお兄ちゃん。……まあ良いや、とにかくその変身する変な人見つけたら私に教えてね？一応は恩人だから……お礼は言いたいから」
赤髪兄「………わかった。見かけたら教えてやる」
赤髪ちゃん「ありがとお兄ちゃん！それじゃ私出かけるね～」
赤髪ちゃんはそのまま出かけてしまう。
それから３０分後。
ピコーン！ピコーン！
赤髪兄「ん？発信機に反応？………あのバカ妹、また拉致られやがったな！」
早速新たに完成したベルトを着用する赤髪兄。
そしてポーズをキメながらベルトのバックルのスイッチを……ON！
ベルト「STRONG！IMPACT！SONIC！CYBER！……ON！……S・I・S・C…ON！…シスコンシステム起動！」
赤髪兄「だからシスコンじゃねえええぇぇ！………変態！」
（注：変態……動物の生育過程において形態を変えることを表す言葉。この場合は転じて形態の変化。変質者ではない）
赤髪兄の身体にプロテクターの様なパーツが次々と装着されていく。そして最後に頭にフルフェイスのヘルメット状のパーツが装着さる。その姿は……まさに仮面ラ○ダー！
赤髪兄「仮面ブラザー！レッドヘアー！…………俺の妹に手を出す奴は…地獄に落とす！」
決め台詞が完全にただのシスコンなのだがそれに気づいた様子もない赤髪兄。
そのまま「とうっ！」とか言って部屋から飛び出すと、そのまま道端に不法駐輪していたチャリンコをパクって猛スピードで走り抜けていった。
赤髪兄「うおおおおおお！待ってろよ赤髪！今助けてやるからな！」
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今日赤髪ちゃんを拉致しようとしたのは近所の子供達（エロガキではなく本当に純粋な子供。当然ただの誘拐ごっこだった）だったため、仮面ブラザーレッドヘアーの出番は全くなかった。