「……わぁ、こんなに静かな海、初めて見たかも」
少女は桟橋の先で足を止め、透き通る水面をのぞき込んだ。
白い袖が風に揺れ、遠くのヨットが陽光を跳ね返す。
「ねぇ、聞いてる? ここまで来たら、もう少しだけ歩こうよ」
誰に向けた言葉なのか、自分でも分からないまま微笑む。
潮の香りと青い空が、旅の続きをそっと背中へ押していた。

呪文

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