紗希ちゃんとカラオケ🎤
使用したAI
Stable Diffusion
期末テストが終わった放課後、校門を出た瞬間、紗希が大きく息を吐いた。
「やっと終わったー……今日だけは全力で遊ぶって決めてるから! よし、行こっ!」
声も歩幅も軽くて、まるで重りが全部外れたみたいに浮足立っている。
その勢いにつられて、こっちまで気持ちが明るくなる。
本当は三人でカラオケに行く予定だった。
けれど 紗希の姉であり俺の家庭教師でもある理紗姉から、テスト直後にメッセージが届いた。
『ごめんね、大学の急な用事で今日は行けなくなっちゃった。ただせっかくのテスト明けなんだし、二人で楽しんできなよ』
申し訳なさと気遣いが混ざった文面で、
“二人で”という言葉だけが妙に胸に残った。
店に入ると、受付の店員が申し訳なさそうに言った。
「空いているのは……カップル席だけになります」
その言葉を聞いた瞬間、頭が真っ白になった。
“カップル席”という単語だけがやけに大きく響く。
どうしていいか分からず口を開いたまま固まっていると、
そんな俺を横目に、紗希がすっと前に出て、
「じゃあそのカップル席でお願いします。ほら、行こ」
と即決した。
慌てて俺は小声で言う。
「カップル席だぞ……いいのか?」
紗希は振り返りもせず、
「だって他に空いてないんだから仕方ないでしょ。
他のカラオケ店行くのも疲れるし」
と、スタスタと前へ進んでいく。
そのあっさりした背中を見ていると、
二人きりとかカップル席とか気にしてるのは、
もしかして俺だけなんじゃないか――
そんなモヤモヤが胸に残った。
案内された部屋は思った以上にソファが狭く、
座ると触れていないのに紗希の体温が近く感じられる。
けれど紗希は特に気にした様子もなく、
リモコンを操作して曲を探している。
「最初これ歌お。男女パートが交互に入るやつ」
画面を見せられ、俺は思わず言いかける。
「ああ、一応歌えるけど……この曲ラブソ──」
「ドラマで好きだった曲だから歌いたかったの!」
紗希が勢いよくかぶせてきた。
その様子はいつも通りで、特に意識しているようには見えない。
……そうだよな。
紗希が普段通りなんだから、こっちも変に意識せず、
今日はただ楽しむことだけ考えよう。
そう思い直した、その直後だった。
曲が始まり、紗希が歌い出した瞬間――
その声が、はっきり震えていた。
横目で見ると、紗希は画面を見つめたまま、
こちらを見ないようにしているのが分かる。
息を吸うたびに肩が小さく揺れ、
頬がほんのり熱を帯びていた。
さっきまで平然としていたのに、
歌い始めた途端、隠しきれないぎこちなさが滲み出ている。
その様子を見た瞬間、
胸の奥がふっと熱くなる。
――紗希も、意識してくれてたんだ。
その嬉しさが込み上げてくるのと同時に、抑えようとしていた緊張まで一気に戻ってくる。
二人の声が重なるところで、紗希がチラッとこちらを見る。
目線が合ったその一瞬で顔を赤くし目をそらす仕草がまっすぐ胸に刺さる。
曲が終わると、紗希はマイクを置きながら、
わざとらしいほど明るい声で言った。
「はい、次はそっちね。早く曲入れてよ」
軽い声とは裏腹に、指先が少し震えている。
その震えを見た瞬間、
もう“ただの幼馴染”の顔ではいられなかった。
部屋には、デュエットの余韻と、
お互いの意識が静かに混ざり合う甘い空気が残っていた。
「やっと終わったー……今日だけは全力で遊ぶって決めてるから! よし、行こっ!」
声も歩幅も軽くて、まるで重りが全部外れたみたいに浮足立っている。
その勢いにつられて、こっちまで気持ちが明るくなる。
本当は三人でカラオケに行く予定だった。
けれど 紗希の姉であり俺の家庭教師でもある理紗姉から、テスト直後にメッセージが届いた。
『ごめんね、大学の急な用事で今日は行けなくなっちゃった。ただせっかくのテスト明けなんだし、二人で楽しんできなよ』
申し訳なさと気遣いが混ざった文面で、
“二人で”という言葉だけが妙に胸に残った。
店に入ると、受付の店員が申し訳なさそうに言った。
「空いているのは……カップル席だけになります」
その言葉を聞いた瞬間、頭が真っ白になった。
“カップル席”という単語だけがやけに大きく響く。
どうしていいか分からず口を開いたまま固まっていると、
そんな俺を横目に、紗希がすっと前に出て、
「じゃあそのカップル席でお願いします。ほら、行こ」
と即決した。
慌てて俺は小声で言う。
「カップル席だぞ……いいのか?」
紗希は振り返りもせず、
「だって他に空いてないんだから仕方ないでしょ。
他のカラオケ店行くのも疲れるし」
と、スタスタと前へ進んでいく。
そのあっさりした背中を見ていると、
二人きりとかカップル席とか気にしてるのは、
もしかして俺だけなんじゃないか――
そんなモヤモヤが胸に残った。
案内された部屋は思った以上にソファが狭く、
座ると触れていないのに紗希の体温が近く感じられる。
けれど紗希は特に気にした様子もなく、
リモコンを操作して曲を探している。
「最初これ歌お。男女パートが交互に入るやつ」
画面を見せられ、俺は思わず言いかける。
「ああ、一応歌えるけど……この曲ラブソ──」
「ドラマで好きだった曲だから歌いたかったの!」
紗希が勢いよくかぶせてきた。
その様子はいつも通りで、特に意識しているようには見えない。
……そうだよな。
紗希が普段通りなんだから、こっちも変に意識せず、
今日はただ楽しむことだけ考えよう。
そう思い直した、その直後だった。
曲が始まり、紗希が歌い出した瞬間――
その声が、はっきり震えていた。
横目で見ると、紗希は画面を見つめたまま、
こちらを見ないようにしているのが分かる。
息を吸うたびに肩が小さく揺れ、
頬がほんのり熱を帯びていた。
さっきまで平然としていたのに、
歌い始めた途端、隠しきれないぎこちなさが滲み出ている。
その様子を見た瞬間、
胸の奥がふっと熱くなる。
――紗希も、意識してくれてたんだ。
その嬉しさが込み上げてくるのと同時に、抑えようとしていた緊張まで一気に戻ってくる。
二人の声が重なるところで、紗希がチラッとこちらを見る。
目線が合ったその一瞬で顔を赤くし目をそらす仕草がまっすぐ胸に刺さる。
曲が終わると、紗希はマイクを置きながら、
わざとらしいほど明るい声で言った。
「はい、次はそっちね。早く曲入れてよ」
軽い声とは裏腹に、指先が少し震えている。
その震えを見た瞬間、
もう“ただの幼馴染”の顔ではいられなかった。
部屋には、デュエットの余韻と、
お互いの意識が静かに混ざり合う甘い空気が残っていた。
呪文
入力なし