担任から見たクラス一の男の娘

赤上小織（赤髪兄）「ふええぇぇぇぇぇ！せ、先生～！もうどうにかしてよぅ！」
谷教冶（担任教師）「う、うわあぁぁぁぁぁ！」
突然美少女が飛び付いて来て俺は大いに焦って悲鳴を上げてしまった。
俺は谷教冶（たにきょうじ）、音湖野小杉高校２年Ｂ組の担任を務めている。担当科目は数学だ！
しかし職員室から出たところでいきなり美少女に飛び付かれてさすがに慌ててしまう。
職員室の扉閉めておいてよかった。他の先生たちに見られたら大問題だ。
小織「お願いだから先生！やめさせてよう！」
教冶「な、なんだなんだ、なんなんだ一体！？」
俺のワイシャツを掴んで身体を揺さぶってくる美少女を慌てて止める俺。このままではワイシャツがしわだらけになってしまう。
教冶「そもそも君は一体……………って、あ……」
小織「お願いだから先生からも一言言って………」
教冶「お前……赤髪かぁ…」
小織「誰だと思ってたの！？」
俺の言葉に驚愕する小織。飛び付いて来ていたのはクラス一の美少女……じゃなくて男の娘。その名も赤上小織だ。
教冶「すまんすまん。てっきり女の子かと……」
小織「え………？何言ってるの先生？俺みたいなモブ顔の陰キャ男子を女子と間違えたりしないでしょ」
教冶「ハ、ハハハ………」
小織の言葉に俺は乾いた笑い声をあげる。
どうやら小織が以前バニーガールコンテストに出場し、優勝してしまったために、クラスメイト達が小織にバニーガールコスをさせようと躍起になっているようだった。
実際今、小織は頭にうさ耳を付けさせられ、服も制服ではなく白いワンピースを着せられている。
小織「お願い先生！みんなに言ってやめさせてよぅ！」
教冶「う～ん‥‥‥…わ、分かった……」
気が乗らないが仕方がない。俺は小織を連れて教室へと向かった。