【夢エリ】第三勢力・ミラ座衛門

魔を統べる犬耳の魔王――その名もミオタン。
だがその日、広大なる『夢幻宮』において、彼女の前には戦も侵攻もなく、ただ退屈だけが横たわっていた。

虚無を裂くようにして現れたのは、虹色の光を放つ奇妙なる“転移の門”――
そう、ワープトイレと呼ばれる異界の穴である。
そこから現れたのは第三勢力、金の狐耳を戴く謎の来訪者――ミラ座衛門であった。

突然の闖入に、魔王ミオタンは微笑みを歪め、右手に漆黒の魔力を籠める。
紫紺の魔法陣が迸り、空気を震わせるその威容は、騎兵一万の進撃に勝る圧を放つ。
その刹那、光と闇が交差し、夢幻宮に緊張の刻が訪れた……！

――だが、剣戟も魔弾も交わされることはなかった。
狐娘ミラ座衛門は一歩も退かず、ただ柔らかく微笑み、無防備に手を振ったのだ。
その素朴にして強靱な姿こそ、魔王の心を射抜いた。
やがて紫の魔力は収束し、円陣は消え去る。
二人の間にあったのは戦意ではなく、思いがけぬ親交の芽生えであった。

「我は…暇を持て余していたのだ」
そう呟いた魔王ミオタンに、狐娘は軽やかに笑い、
なんやかんや仲良くお喋りして、
再び虹色の門へと歩み去ってゆく。

残されたのは、いつもと変わらぬ退屈――
だが確かに、魔王の胸奥には揺らめく温もりが芽吹いていた。

「魔王ミオタン」（ナオえもんさん）
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「【夢エリ】【コラボ募集】 『夢炎剣のエリアーニャ』続編登場につき勇士募集！ 8/30～9/7」（いわしまんさん）
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※ミラ座衛門は何もしない第三勢力ですw