白銀に溶ける赤

使用したAI ちちぷい生成機能
「寒いなあ……。本当にここで合ってるのか?」

吐き出す息が白く濁る。初詣の喧騒から外れた、山の奥深くにある古い神社。待ち合わせ場所に指定されたそこには、まだ誰もいないように見えた。

「――あ、やっと来た」

凛とした声が響く。振り返ると、そこには真っ白な着物に身を包んだ彼女が立っていた。 黒髪に飾られた真っ赤な花が、冬の景色の中でそこだけ熱を持っているかのように鮮やかだ。

「遅いですよ。凍えちゃうかと思いました」

「悪い。道に迷ったんだ。……それにしても、そんな格好で寒くないのか?」

「寒いです。でも、今日は特別ですから」

彼女は少しだけ俯き、帯に添えた手をぎゅっと握りしめる。いつも学校で見せる快活な表情とは違う、どこか緊張した面持ち。

「……変、ですか?」

「いや、すごく綺麗だ。見惚れてた」

正直に伝えると、彼女の頬が朱を差したように染まった。彼女は一歩、雪を踏みしめてこちらへ歩み寄る。

「……他の人には、見せたくなかったんです。この格好」

「え?」

「神様にお願いしたあとの、この顔。あなた以外には、絶対に見せないって決めてたから」

彼女はゆっくりと顔を上げた。 そこに浮かんでいたのは、冬の寒さをすべて溶かしてしまいそうな、柔らかくて、独占的な、慈愛に満ちた笑顔だった。

「今年も、一番近くにいてくださいね?」

その笑顔は、降り積もる雪よりも白く、僕の胸の中に深く刻まれた。

呪文

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