どれだけ技術が進もうと、人の心は脆いままである。人はいつの世も神に縋る。
越夜隊はそこに目を付けた。
世界各地に点在するコミュニティで、文明の黄昏に嘆く人々に新たなる神の教えを説き、救いの手を差し伸べた。
数十年の地下暮らしと荒れ果てた地球を目の当たりにした人々にとってそれは、黄昏を照らす光そのものだった。
アムリタの長寿により、この昏い世界でゆっくりと朽ちてゆくだけの人生に生きる意味を見出した。
そしてここ、ニューオオス教会跡地。
初の大々的な集会が開かれるともあり、世界各地から多くの信徒が集まった。
その人だかりはたちまちニューオオスの注目の的となった。
しばらくして、教会の中から白髪の修道女が現れこう言った。
「あなたの罪を告白して下さい。」
そう言うと彼女は信徒たちを教会に入れた。
今度は赤い髪の修道女がやってきた。
彼女は優しく微笑みこう言った。
「あなたのすべてをお教えください。」
弱き心を掌握し、新たな兵士たちを集める。
神の教えは組織への忠誠。神の言葉は絶対。
これは越夜隊の準備に過ぎない。
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設定に宗教関連のことは無かったから世界観をぶっ壊してはないはず。たぶん。(とても不安)
※4枚目は普通に微ホラー画像の類いなので注意