m9(^Д^)ﾌﾟｷﾞｬｰ人形

（以下のリンクの話の続きです）
https://www.chichi-pui.com/posts/d3566419-37a1-4c03-b4e2-66c5ec941b84/


『ウリフタツ！ウリフタツ！m9(^Д^)ﾌﾟｷﾞｬｰ』

とマンドリン法師の少女は言われたらしい。

「申し訳ないのですが、わたしは目があまり見えないので何のことか」

『エー』

「……」

――何騒いどるんじゃ。…おお？！あっ、すまない御仁、コイツとあまりにも似ていたもので。

「コイツ、とは今しがたわたしに話しかけた方ですか？この通りで、意味がよくわからず」

三度笠を軽くあげ、目の付近に痛々しく火傷痕の残る顔を見せた。

――お若いが法師の方か。なるほど盲目が多いというな。

もうひとりの方は声は幼い感じだが話は出来そうだ。

――其方とコイツ、今は安全人形と呼んでいるからくり人形が瓜二つなんじゃ。それで驚いてしまった、申し訳ない。

「いえ、そうでしたか。わたしに似ている人形、この目で見てみたいものです」

ふむ、と幼い声の方は続けた。

――最近、温泉施設というのも開業しましてな。もともと湯治向きの泉質で特に神経系に効くようです。怪我で固まった身体が治ったりすることがあるらしく。

――其方が良ければしばらく湯治なされるのはいかがでしょう。急ぎでなければ、ですが。

どうやら目のことを気遣って言ってもらっているらしい。もしくは熱心な営業か。

――ああ、申し遅れました。わたしは稲荷神社で技師をやっております狐です。名は簡単に明かせない決まりなのでその点はご容赦願いたい。

「こちらの神社の方でしたか。あてのある旅でもありませんので、暫く逗留するのも悪くないかもしれませんね」

治癒の期待をしているわけではないが温泉は魅力的だ。

――では行きたくなったら誰ぞに声をかけて下さい。人形に案内させます。

『オウ！メカクレコンビイエーイイエーイ』

人形、という言葉に何か引っかかるものを感じたがひとまずは神社を一回りして休むことにしよう、マンドリン法師の少女は思った。


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よく似てるけど別のキャラなので１投稿に纏めると意味わかんなくなっちゃいそうだなーということで、２投稿にわけました。

今回は画像に出てない技師の狐
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今回は人形がm9(^Д^)ﾌﾟｷﾞｬｰしてるだけですが、関連化け狐のシリーズは　#稲荷神社と娼館の化け狐達　タグで纏めています。
よろしければ以下のリンクからどうぞ。
https://www.chichi-pui.com/illustration/posts/tags/稲荷神社と娼館の化け狐達/