ちょいまって 2024/11/07 使用したAI Stable Diffusion #わけがわからないよ つい、ちょいまってさんの名前を呼んでしまうくらい、ちょっと待ってほしい状況。エレベータの扉が開くと、そこはエレベータだった。何を言っているかわけがわからないが、事実を見たまま伝えると、そういうことなのだった。対向のエレベータにも一人。疲れた顔をした少女が乗っていた。私が怖くなって扉を閉めようとすると、少女は「ちょいまって!」と言った。「どの階に行ってもエレベータなんやけど、どないしたらええやろか?」私はどないにもならん、と吐き捨て、閉ボタンを連打した。「ちょ、なんでやねん! こんな状況で人におうたら、まずは助け合いやろ!」「いや、なんとなくおまえが原因な気がする! 俺はまだ1回目だ! 次の階に行けば普通に食料品売場に出れる気がする!」「なら、いっしょいこか~、ちょうど食料品売り場に用あるんや~」「こら、乗ってこようとするな! おまえがいたらループするんだろ!」「後生やで! ホンマは怖くてチビリそうなんや! もう30分くらい、エレベータにしかつかんのや!」「呪われてるだろ、おまえ! わかった、俺が無事脱出できたら、おまえの乗ってるエレベータの会社に連絡してやる! だからいまは俺一人で行かせろ!」「見捨てる気やんか! 見捨てる気やんか! エレベータ会社に連絡ゆうて、そんなんで脱出できるんやったら……できるんやったら?」こちらのエレベータに乗り込もうとぐいぐい来ていた彼女の圧が、急に和らぐ。「おまえ、非常ボタン押してみた?」「そんなんあったわ……いままで押したらあかんボタンおもて、存在消してたわ……あ、押して見るやさかい、閉めんといてや? ホンマ堪忍やで?」「わかったわかった、押す間は見ててやる」「ほんなら、押すで?」ポチ。少女がボタンを押したあと、わずかな静寂が流れ、そして……『こちら、ラビリンスエレベータです。何かございましたか?』向こうのエレベータのマイクから、若い女性の声が流れてきた。「あわわ、あんな、今日は友だちと会うんでな、先に美容院いっとこおもて、ちょっと早めに家を出たんや。そしたら階段の途中でな、黒猫がよぎってな、これ不吉やんおもてな……」突然で慌てているのか、説明に入る時系列が前すぎる少女。「はやく本題に入れ、切られるぞ」「わやや、とにかくや、駅ビルのエレベータのったんやけど、どの階に行ってもエレベータなんや! あたし美容院に行きたいんや、たすけてや!」『どの階に到着しても、外もエレベータということでお間違いありませんか?』「せや」マイクの女性は冷静な声で確認してくる。こんなとんでも申告でも、真面目に対応してくれるんだな。私は少しエレベータ会社を見直した。『確認しました。時空間転移座標のデータが破損しているようですね。お客様が乗られたエレベータは、テキトーナ星団、カンサ星系の4番惑星イベンデの首都、スマンの中央駅ビルですね』「そうや、はよたのむわ」『破損データの修復を行います。少々お待ち下さい………………修復確認、これで次に移動されましたら、美容フロアに出られますよ』「ほんまか、助かるわ~。時空転も故障とかあるんやなー」少女は心底ホッとした表情をした。『他にお手伝いすることはございますか? ございません? それではサポートを終了致します。快適なエレベータのご利用をお楽しみ下さい』それを最後に、ぷつりとマイクからの音声は途絶えた。「てなわけや。おっちゃんのおかげで無事脱出や! 感謝するで」「ああ、見捨てようと思ったが見捨てないで良かったよ」「やっぱ見捨てる気やったんな! でもまあ、感謝の気持ちはかわらんで。ほな」彼女はにっこりと手を振りながら、自分のエレベータの閉ボタンを押した。扉が完全に閉まるまで、彼女は笑顔のままだった。その後はすんなりと、B1を押すとエレベータは食料品売り場に到着した。「……あの子、宇宙人じゃんな」 呪文 入力なし 白ラッコ 2,567 投稿 フォロー 654 フォロワー 757 主にDALLEで作って、SDでi2iして、Photoshopで色調補正して、手とか微修正しています。i2i過程でFlat:LoraとADetailerをよく使います。ノスタルジックな表現ができたらいいな。 いろんな方の呪文や手法を参考にさせていただいております!感謝です! 白ラッコさんの他の作品 白ラッコさんの他の作品 ウェイトレスの少女27 白ラッコ 階段の少女③ 白ラッコ 雪と少女35 白ラッコ 80,000いいね御礼 白ラッコ ウェイトレスの少女26 白ラッコ ウェイトレスの少女27 白ラッコ 階段の少女③ 白ラッコ 雪と少女35 白ラッコ 80,000いいね御礼 白ラッコ ウェイトレスの少女26 白ラッコ 寝起き 白ラッコ