ポンコツ

全く、上司にも客先にもすごく怒られちまったぜ！
コイツ深夜まで歌うし、凄く朝早くに起こしに来るし、仕舞いには目覚まし時計止めるしで、一体どういうAI積んでるんだ？
ボカロってこんなだったっけ？
コイツと暮らしていける自信がなくなってきたぜ！
それなのにコイツと来たら、幸せそうに寝てやがるぜ！
本当に何考えているんだ？
それにしてもずいぶんと部屋が片付いているな？今朝慌てて出たからかなり散らかってたはずなのに？
ん？なんか手紙が置いてあるぞ？

「マスターごめんなさい。
マスターが凄く頑張ってくれているのはミクが一番よく見ているから分かります。
でも頑張りすぎてマスター潰れそうで凄く怖かったんです。
仕事も大事だけど、自分の体も大事にしてほしかったんです。
マスターの体は一人だけの体じゃ無いんです。
ミクにはマスターしかいないんです。
マスターが倒れたらミクは何も出来ないんです。
マスターがいなくなったらミクは存在価値がなくなってしまうんです。
マスターが居てくれるからミクはミクで居られるんです。
だからマスターには元気でいてほしかったんです。
意味の無い打ち合わせするぐらいなら休んでほしかったんです。
仕事を辞めて生活が苦しくなったらミクも我慢しますしお手伝いしますから、無理はしてほしくないです。
私にはマスターしかいないんです。
マスターが元気で居てくれるだけでミクは幸せなんです。
売れなくても頑張っているマスターの背中を見るのが好きなんです。
いつまでも私のマスターで居てほしいです。
こんな私ですがもし許してくれるながこれからも一緒に暮らしていきたいです。
ボーカロイドなので文章が上手くまとめられなくてごめんなさい。
今までもこれからもありがとうございます。
ミク」

全く、コイツはポンコツ過ぎるな。
ポンコツ過ぎてフリマにもオークションにも出せそうに無いな。
こんなポンコツを見てやれるのは自分しかいないな。
面倒でも一生面倒見てやるか！
どちらにしろ、今回の打ち合わせの件は断るつもりだったからな！
その代わりガンガン作詞作曲してやるから喉が潰れるほど歌を歌わせてやるから覚悟しておけよ！