雨に濡れた帝都の夜。
路面電車の灯りが石畳に揺れ、和と洋が入り混じる街並みに、三つの翼が静かに影を落とす。

「ねえ、あそこ!」

ミラが指さした先には、軒先に掲げられた「月影」の二文字。
リュネも興味深そうに足を止め、リリスはそんな兄妹を穏やかな笑みで見守っていた。

角も翼も隠さない三人は、この街では少しばかり不思議な旅人。
それでも新しい文化に目を輝かせる気持ちは、人も魔族もきっと同じ。

雨音と路面電車の響く帝都を、今宵も三人は気ままに巡ってゆく。

呪文

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