天は黒雲を裂き、地は戦馬の嘶きに震えた。信濃・川中島。ここは幾度もの戦が繰り広げられ、武田と上杉、二つの名将が幾度も刃を交えた宿命の地。
甲斐の虎・武田信玄。その威光は甲州の山々を越え、戦国の世に轟く。智略を巡らせ、領土を広げ、ついには関東の雄・上杉謙信と相まみえることとなった。
越後の龍・上杉謙信。その武勇は比類なきもの。毘沙門天を篤く信仰し、戦場においてはまさに戦神の如く駆ける。私欲なき戦、民のための戦を掲げ、関東管領の名のもとに信玄を討たんとする。
永禄四年(1561年)、第五次川中島の戦い。霧に包まれた未明、武田軍は「啄木鳥戦法」にて上杉軍を挟撃せんとする。だが、謙信はそれを見抜き、寡兵を率いて本陣を強襲。数騎を従え、駿馬にまたがり、風の如く突き進む。
信玄の本陣に閃光が走った。謙信が駆け抜けざまに一閃、鋭き刃が信玄へと迫る。しかし、信玄は微動だにせず、軍配を掲げる。その瞬間、金属の激しい衝突音が響き渡る。火花が散り、時が凍りついたかのような刹那。
謙信の剣と、信玄の軍配。戦国最強と謳われる二人の激突。謙信はなおも幾度も斬撃を浴びせるが、信玄はそのすべてを軍配で受け止め、泰然と構える。その姿に謙信は思う――この男、まさしく戦国の覇者の器。
しかし、戦は乱世の理。勝者が生き、敗者は土へと還る。どれほどの敬意を抱こうとも、引くことはできない。
天は何を見るか。地は何を求めるか。戦国の世に正義はなく、ただ武がすべてを決する。
この激闘の果てに、歴史が動く。
能力名:毘沙門天の化身
部隊の士気を極限まで上昇させ、一時的に無敵状態になる。
能力名:義の軍勢
敵の士気を低下させ、自軍の全能力を微量ながら向上。