「ご主人、モップの予備ってありませんか」
「そうですか。とうとう壊れてしまって」
「そういや、ガタついてきたって言ってたっけ」
「はい」
「じゃあ取ってくるよ」
「いえ、わたしが行きます」
「いいよ。たぶん奥の方だから、知らないと見つからないかもだから」
「はあ?」
「いや、あんまり使わないものって、どうしても奥の方に追いやられてしまうんだ」
「それはそうですが、モップって使いませんか?」
「近頃は、なんとかワイパーのウェットてのがあるからさ」
「うん?ではみなさんはそちらを使っているんですか」
「そうだな。使うときは」
「見せて下さい」
「そこにあるやつだけど?」
「これですか?軽いですね」
「だな。ドライもあってそっちはホコリ取りに使う」
「ご主人!なんで早く教えてくれなかったんですか」
「えっ!いや知ってるもんだと…」
「知っていれば、もっと掃除が楽になったのに…」
「そっ、そうか、それは悪かった」
「いえ、ご主人のせいではないですから。でも、これで楽になります。この広いお屋敷の床掃除が」
「あー、それはほんとにすまんかった」
「ご主人、良いものを教えてくれてありがとうございます」
「いや、喜んでくれるならいいんだ」
「ふふふ、待ってろ床掃除!」
呪文
入力なし