町外れにある古びた館の主

夕暮れ時、人の気配などあるはずもない町外れの古びた館はどこか私を呼んでいるようだった。
その聞こえもしない声に導かれ、気がつくと私は館の中にいた。
玄関の大扉は固く閉ざされ、等間隔につけられた窓もびくともしない。
「とにかくここからでなければ...」
私は焦りと不安に押し潰されそうになりながら出口を探した。

館の部屋や廊下には大量の靴と衣服、そして日用品など多種多様、様々なものがあった。
かつては人が住んでいたのだろうか？それにしては数が多すぎるし、比較的新しいものもある。
ますます不気味な気分になった。こんなことを考えるのではなかった。

...？
この館に入ってどれほどの時間が過ぎたのだろう。
明かりなどあるはずのない館の一つ扉から光が漏れていた。
「おかしい、外は既に夜のはず。もうそんなに時間が過ぎたのか？」
「いやそんなはずはない。まさか、他にもこの館に迷い込んだ人がいるのか！？」
私にはもう冷静な判断をする余力はなかった。
その太陽にも似た明かりを全身で浴び、他人とこの恐怖を共有することで私は初めて生きた心地がすると思ったのだ。

扉を勢いよく開く。
そこには私の望んだ光景がひろがっ...てい...た？

私の目の前には王冠を被り、豪華な椅子に腰掛けた怪しげな顔をした女がいた。
確かに明かりはあった。だがそれは太陽とは程遠く、ぼんやりと照る燭台の火であった。

その時私は確信した。避けていた現実はすぐそばまで来ていた。
この館から出ることはできない。
なぜあんなにも靴や衣服があったのか。
この館は人を食らう。

町外れにある無人の館。そこにはお化けが出るという噂があった。
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参考元
イラスト:キングテレサ　ルイージマンションより
キャプション:初代青鬼

館と聞いて思い浮かんだ二つのゲームを合体してみました。
にしても、随分と長いキャプションができましたねぇ...
イラストがおまけみたいになってるやん。
一枚のイラストでお題の概要を網羅しようとするのはやめましょうね^^

追記
5/25
VEGAデイリーランキング8位
デイリーランキング20位(呪文あり)
ちちぷい生成機能デイリーランキング12位
ありがとうございます🎉