『宙冠合戦記』
監督 猫乃つづり
ネコノスタジオ制作
時は戦国、日本にて
群雄割拠、混乱せし時、
突如として空から奇っ怪な円盤出現す
朝廷のものたち、あれはなんぞと
あわてふためく、
UFOから降りてきた使者なるもの、
現れる。
彼の持っていた文は
「今すぐ、日本を明け渡せ、であれば、家畜としてやろう」
これに激怒した朝廷のトップは
この宇宙人を斬首に処し、
反抗の意を示す。
「コウショウノヨチナシカヤバンダナ」
UFOから放たれる、
ビームによって、京都は滅亡、
国の象徴を失い、
休戦協定を結び大名たちは、
連合を組む。
「まさかこんな形で協力するとはのう」
武田信玄
「同感だ」
上杉謙信
「しかし、この敵と敵が協力し強大な敵に立ち向かう展開、誠に伊達じゃ!」
伊達政宗
(虎と龍、独眼竜、それに、信長様までおられると私はちゃんとやってけるのだろうか)
徳川家康
「皆に集まってもらったのは、他でもない、今、日本には危機が迫っている。それはこの国だけじゃなく世界でもだ」
織田信長
「では、明確な対抗策があるのですか」
毛利
「ある、これを見てほしい」織田信長
信長は懐からボタンをポチと押す、
カラカラカラと歯車の音を立てながら
信長のいう、それが露になる
「こっこれは!」
徳川家康
「名を鵜鵜宝と呼ぶことにした」
織田信長
「鵜鵜宝、殿は命名のセンスがすごいですなぁ!」
羽柴秀吉
「これは、敵対する宇宙人とは異なるものたちから設計図が送られて作ったものだ」
織田信長
ざわざわと周囲が騒がしくなる
「本当にその彼らなるものは信頼できるのか…のう信長よ」武田信玄
「大丈夫だ問題ない、何せ、彼らは」織田信長
信長の後ろに、灰色の肌をした人物が現れる、ドレスを来た婦人だ。
「我々の惑星は彼らによって滅ぼされました」レミア姫
「彼女の名はレミア姫だ、僅かな手勢でこちらに不時着していたところを保護した」
織田信長
「なんと!?」徳川家康
「彼らの星は失った、もう、戻る星もない、それでも彼らに侵略の意はあると思うのか?」織田信長
彼の言葉はいつだって鋭く、
こちらの魂に響くものであった。
「異論はない」武田信玄
「同意だ」上杉謙信
「私もです」徳川家康
「伊達じゃな」伊達政宗
「分かりました協力しましょう」毛利
その他、大名一同 異を唱えるものはいなかった。
「では、武運を祈る!」
鵜鵜宝はレミア姫たちの協力もあり、
宇宙戦力は整った。
「後は、南蛮からの連絡は…」織田信長
「信長殿!彼らからの書状でやんす」秀吉
「ありがとう、秀吉、ふむ、そうか、彼らも助太刀に参るのか」織田信長
世界中の国が地球を守るために結集した。
決戦の日、
「ものども!国は違えど!祖国を守るの気持ちあるならば!我に続け!」
鵜鵜宝に乗って、信長たちは
突撃する!
侵略宇宙人たちも
それに応じるようにビームを放つ
「ぐぁぁ!」
「めがぁぁー!」
バゴーン、ドーン
爆発と共に散っていく同胞たち、
去れど、立ち止まらない
仲間の犠牲の上に、彼らは進む、
「きぇぇぇぇ!!」島津
「ギャァァァ」侵略宇宙人
「島津隊が敵第一陣を突破、」
「我々の意地も見せるのデス」ナポレオン
「了解シマシタ鵜鵜砲発射ぁー!」砲術長
音楽と共に、放たれる弾丸は
UFOを次々に撃破する
「ふん、ナポレオンなるものの支援砲撃には感謝だな」武田信玄
「お主こそ、ここからは我々、甲斐の虎と越後の龍の突撃で突破するぞ!」上杉謙信
「「突撃ぃぃー!」」2人
彼らの双方の突撃は
右翼、左翼に展開していたUFOを撃破していく
「ナッナンダト!ヤツラハ下等生物二シテヤラレルハズガ」侵略宇宙人指揮官
「よっと!そんな弱音をはいてるとはお前さん伊達じゃないねぇ!」伊達政宗
「ギェェェェ」侵略宇宙人
伊達の放った斬撃で敵指揮官は
倒された。
「ショウグンゼン、センリョクノ80%が殲滅されました」侵略宇宙人副官
「ナッナンダトオオマオマノナユキヌナサ」侵略宇宙人総大将
「鵜鵜砲三段撃ちてぇー!」織田信長
鵜鵜砲は3列の陣を組み、
高さを上中下に
分かれ、敵集団に狙い撃つ
「ギャァァァ」敵副官
ドカーン
混乱の隙に、
織田信長たちは刀によって、
敵の首を斬りまくる
ボトリ、ボトリ、
「ハッハッヤツラノジツリョクヲミクビッテイタノカ」敵大将
「これで…終わりだぁぁ!!」織田信長
信長の斬撃でUFOはまっぷたつになって、
爆散する。
残りのUFOたちは敵指揮官を失ったことで、撤退していく。
彼らは互いに喜んだ、
しかし、この新たな技術が
火種になることは
予期できた。
「だが、今はこの勝利のひとときに酔いしれようか家康」織田信長
「はい!」徳川家康
かくして、地球は守られた。
世界中の英雄たちによって、
ー終ー
(あとがき)
未確認飛行物体襲来
企画のシメです。
書いてて胸を熱くして書いてました。
『元寇合戦』をモチーフに、戦国時代の大名が宇宙からの侵略者相手に戦う物語。
敵だったものが手を組んで、共闘するのはいつだって燃えますね。