ニドヴァル大陸の歴史①

カメムシクレイジー様の企画（　https://www.chichi-pui.com/events/user-events/831e6e9d-b746-26c3-1917-bd53731a07c5/　）にまたしても参加。
ニドヴァル大陸解説シリーズはまだまだ続く！

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昔々……大体1万年ほど前、まだニドヴァル大陸に国家が存在していなかった頃。
エルフ達が住む森において、大規模な異変が発生しました。とあるエルフの豪族が異形の獣たちを従え、人々を征服しようとしたのです。
無論、他のエルフ達は抵抗しましたが、侵略軍に賛同するようにドラゴン『陽光』が出現。人々は圧倒的な力により敗北寸前でした。

しかし、人々は望みを捨てなかった。エルフ達はドワーフの協力を受け、神秘の金属『オリハルコン』によって作られた神剣を作り、一人の勇者にそれを委ねたのです。

その勇者は獣の軍勢を退け、そしてついには『陽光』すら討ち滅ぼしました。
戦いの後、ドラゴンを討った勇者を王とし、ここに大陸初の国家『エルヴェンタリア皇国』が建国されたのです。
そして、侵略軍に加担したエルフ達は追放され、南に落ち延びることとなり……後の『南洋エルフ』の祖となったと言われています。
これが伝説に残る『古代戦争』の顛末です。しかし、この時大陸中に散らばった異形の獣達は『モンスター』として後世でも脅威となっています。

それから数千年が経過し……今度は巨人族が大陸全土において猛威を振るっていました。

これを脅威と見たエルヴェンタリア皇国、そしてドゥーネイル王国は同盟を結び、協力して巨人族の脅威と戦うこととなりました。
しかし、巨人族の勢いはすさまじく、苦戦が続きました。巨人族の力には、エルフの魔法もドワーフの武器も決定打にならなかったのです。

そこで、今度はかつて討たれたドラゴンの骨と、オリハルコンを使用した神弓が作成されました。
この弓には弦こそないものの、地の果てまで届き山をも砕く力があったとされています。
しかし、これほど強力な弓を扱うには並の腕では務まりません。そこで、類稀なる腕前で知られた一人の傭兵にこの弓と大陸の運命が委ねられました。
【夜渡烏】という異名で呼ばれたその傭兵（エルフ族としては極めて珍しい黒髪と言われている）は、ただの一射にて遥か彼方にいる巨人族の王を射抜き、巨人族の軍勢を瓦解させました。
しかし、その傭兵は「この力は世界には不必要だ」と言い残し、弓もろとも姿を消し……その行方も、そして弓の所在も未だに不明なままとなってしまいました。
これが『巨人戦争』と呼ばれた戦いの結末です。

巨人族との戦争が終結した後、エルヴェンタリア皇国とドゥーネイル王国による戦勝利益の配分が行われましたが、エルヴェンタリアは「戦勝の決め手は元々エルヴェンタリアが保有していたドラゴンの骨とオリハルコン、そしてエルフの弓手がいたからだ」という理由によりエルフ有利な配分を押し通します。
無論、ドワーフ族は反発し、各地で抗議活動や小競り合いが発生。しかしエルフ達の魔法には及ばず、最終的にはドゥーネイルはエルヴェンタリアの属国として辛酸を舐めることとなってしまいます。

それからまた時代は流れ……今から数百年前、海を隔てた人間族のみが住む土地であるガレウム大陸では、飢饉や疫病が立て続けに発生していました。

人々が絶望に沈む中、一人の預言者が「東にある新大陸こそ希望の土地である」と告げました。
預言者の言葉はたちまちのうちに広がり、そして実際に新大陸……つまりはニドヴァル大陸発見の報がもたらされます。

こうして、新大陸への大規模移民が敢行されました。
航海は決して順調とは言えませんでしたが、それでも人々は命がけで海を渡ったのです。

そして、ニドヴァル大陸に移住した人間族はその適応力を十二分に発揮して急速に発展。巨人族が衰退し、大陸内に空白地帯があったのもその後押しとなりました。
人間族は後に『アステリア連邦』として国家を建国。これにより、ニドヴァル大陸の運命が大きく変わろうとしていました……。
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