迷い込んだおとぎの底/スマホ壁紙アーカイブ

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【迷い込んだおとぎの底】

森を歩いていたはずなのに、気づけば空気の密度が変わっていた。

地面がやわらかく、音が吸い込まれる。

足元では、背の高いキノコたちがまるで古い神殿の柱みたいに立っている。

風も鳥もいない。

ただ、胞子が光をまとうように漂っていた。

それは雪でも霧でもない、もう少し「夢」に近いもの。

どこかで、小さな笑い声がした。

でも振り返ると、誰もいない。

──おそらくこの森では、“誰もいない”ということが、一番の嘘なんだろう。

呪文

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